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 オフィス移転と一口に言っても、単なる“引越し”ではありません。

物件選び、レイアウト設計、家具・設備・IT環境構築、さらには法規制や管理規約対応まで、数多くの専門業者が関わり、まるでパズルのように全体が噛み合わないと成功しないのです。

その中で意外と盲点なのが、「間仕切り・パーテーション工事」。実はこれ、オフィスの快適性・機能性・デザイン性を左右する重要な要素。業務成果と事業成果、ひいては将来的な自社の人材定着にも関わってきます。

支援・請負業者としては、以上の認識の他にも、内装工事における消防法や内装制限、ビルごとの規約というを踏まえた施工プラン提案が欠かせません。

本コラムでは、オフィス移転支援に関わる皆さまが、顧客に安心と信頼を提供できるよう、各専門業者選びのポイントを整理し、“間仕切りのプロ視点”も交えて解説します。

1.物件選び|不動産会社・管理会社の見極め方

 まず最初のステップとなるのが物件選びです。

不動産会社は、全国展開している大手と地域密着型に大きく分かれます。大手は広い範囲をカバーし、豊富な物件情報を提供できますが、企業としてのルールや手続きが厳格で、柔軟な対応が難しいこともあります。一方、地域密着型の不動産会社は、地元ならではの情報や“掘り出し物”に強い反面、取り扱いエリアが限定されます。

さらに、オフィス物件は人気のあるビルが一般公開される前に決まってしまうケースも珍しくありません。だからこそ、移転計画の初期段階で信頼できる不動産会社の担当者を見つけ、良好な関係を築いておくことが希望の物件に出会える近道です。

そして、物件選びと同時に見落とせないのが管理会社の存在です。入居時の規約や工事の指定、原状回復条件などは、管理会社によって大きく異なります。同じ管理会社でも、ビルごとに規約が違うことさえあります。特に工事業者の指定がある場合、価格交渉が難しくなり、結果的に移転コストがかさむケースも少なくありません。

物件だけでなく、その管理会社の方針や規約までしっかり確認することが、スムーズなオフィス移転の第一歩となるのです。

2.レイアウト・デザイン業者の選び方|設計事務所・デザイン会社

 次に重要なのが、レイアウト・デザインを担う業者選びです。

設計事務所やデザイン会社には、それぞれ得意分野があります。奇抜でスタイリッシュな空間を得意とする会社もあれば、実用性と機能性を最優先に考える会社もあります。

候補となる会社の施工事例をよく確認し、顧客の要望やオフィスの用途に合った業者を選びましょう。

特に重要なのは、単なる聞き取りだけでなく、プロの視点から根拠ある提案をしてくれるかどうかです。単に「言われた通り」に設計するのではなく、動線やゾーニング、消防法への対応まで踏まえた上で、最適なプランを提案できる業者が信頼できます。

また、間仕切り工事とレイアウト設計は切り離して考えてはいけません。動線設計や空間の有効活用、防災計画を含めて、間仕切りの配置や仕様を設計段階から検討することで、後々のトラブルを防げます。

近年はフレキシブルオフィスやABW(Activity Based Working)に対応するため、可変型間仕切りのニーズも高まっています。初期段階で専門者に相談することで、デザイン性と機能性を両立したオフィスが実現できます。

3.オフィス家具業者の選定|メーカーと販売会社の違い

 オフィス家具選びも移転成功のカギを握ります。

家具メーカーから直接購入する方法は、統一感のある空間を短時間で実現できるメリットがありますが、提案の幅が狭まりがちです。メーカーは自社製品に限定した提案になるため、顧客の細かな要望に応えきれない場合があります。

一方、販売会社を通すと、複数メーカーの商品を組み合わせて提案できるため、デザインや機能性にこだわったオフィスづくりが可能です。販売会社が顧客の要望をしっかりヒアリングし、多角的な視点で最適な提案をしてくれるかが重要なポイントです。

また、家具選びと間仕切り工事は密接に関わります。家具の配置やサイズ、動線計画は間仕切りとセットで考えなければなりません。特に固定家具や大型什器の位置を後から変更するのは困難です。間仕切りの配置を決めずに家具だけ先に発注してしまうと、現場で深刻な支障が出るリスクがあります。

「デスク寸法だけ確認、間仕切壁との距離が漏れていた…」そんな笑い話が現実にならないよう、家具のこだわりいのか?内装空間に即した家具を調達したいのか?プラン提案には、ユーザーのプライオリティを考慮した「前提要件」も工程の節目節目であえて確認していくことがコツです。

4.OA機器業者の選定|システム全体で考える視点

 OA機器の手配は、オフィスの業務効率とトラブル防止に直結します。

ビジネスフォン、複合機、サーバー、ネットワーク機器など、各分野で専門業者が存在しますが、個別にバラバラで発注すると、配線やシステム構築でトラブルが起こりやすくなります。

既存のOA機器との連携や、どこを新規導入し、どこを継続使用するかを総合的に判断できる業者を選ぶことが大切です。また、ネットワーク配線やサーバー設置と間仕切り工事は密接に関わります。間仕切り設置のタイミングがずれると、配線ルートの確保が難しくなり、追加工事やコスト増につながります。

サーバー室や配線スペースを確保する際には、消防法やビルの管理規定を遵守する必要があります。間仕切りの設置位置も法律を踏まえて計画しましょう。

6.引越し業者の選び方|単なる価格比較では危険

 オフィスの引越しは、単なる“荷物移動”ではありません。機密書類やOA機器、什器など、取り扱いに細心の注意が必要です。価格だけで業者を選ぶと、思わぬトラブルが発生しかねません。

必ず現場下見を実施し、作業範囲や対応内容を具体的に確認しましょう。見積もり内容に不明点があれば、必ずその場で質問し、納得できるまで説明を求めることが重要です。移転全体のスケジュールや段取りも、引越し業者と共有しておきましょう。

7.間仕切り・パーテーション工事の重要性|“移転成功”を左右する隠れたカギ

 間仕切り・パーテーション工事は、見た目以上にオフィス環境の質を左右する重要な工事です。

快適性、機能性、デザイン性はもちろん、消防法や内装制限、管理規約への対応も含めた総合的な計画が求められます。

特に最近では、デザインや意匠性にも優れたパーティション、柔軟性と快適性を兼ね備えた可変型間仕切のスライディングウォール、吸音材やオフィス緑化の「グリーンパーティション」の需要も高まっています。SDGsや防災意識の高まりを受けて、環境配慮型や安全性を重視した間仕切りも注目されています。

間仕切.jpは、メーカー直販の自社製造と豊富な施工実績を強みに、設計段階からの相談や法規対応アドバイスを行っています。ワンストップ対応により、業者間の調整の手間やコストを削減できるのも大きなメリットです。

「空間の先に、人を想う」間仕切りを、私たちはご提供します。

8.業者選定のポイント《おさらい》

 物件、レイアウト・デザイン、オフィス家具、OA機器、引越し、原状回復、そして間仕切り。それぞれの業者選定で重要なのは、強みや特徴を理解し、顧客の要望に合った最適な組み合わせを提案することです。

オフィス移転は、単なる作業の積み重ねではなく、全体を見据えた計画と、各分野の専門家との連携が不可欠です。そこに「間仕切りのプロ視点」を加えることで、提案力と信頼感が飛躍的に高まります。

まとめ|「間仕切り」から考える、失敗しないオフィス移転

 業者選びを制する者が、オフィス移転を制します。

中でも、個室やスペースや動線の設置の間仕切りは、オフィスの快適性、機能性、安全性、デザイン性、さらには法規対応まで、あらゆる要素に関わる重要な存在です。

顧客への提案時に、ぜひ「間仕切りのプロ視点」を盛り込んでください。それだけで、提案の質と信頼感が高まり、他社との差別化にもつながります。

私たち間仕切.jpは、設計やレイアウト計画の段階からでも、施工までのワンストップでのご支援が可能で、オフィス移転を支援する施工・設備・内装関連業者の担当者 ・オフィス移転コンサルタント、PM(プロジェクトマネージャー) ・物件仲介、不動産管理会社の営業担当様のサポートをさせていただきます。

顧客への提案の質を高め、信頼獲得・案件獲得を目指す方、間仕切.jpにお問い合わせ・資料請求はお気軽に、お待ちしております。

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