目次
- 1.オフィスの音の問題とその種類とは?
- 2.オフィスワーカーが実際に困っている音の悩みと発生場所
- 3.なぜ「吸音パネル」がオフィスの音問題解決に選ばれているのか?
- 4.「施工性」と「効果」を兼ね備えた吸音パネル、設置のポイントとは?
- 5.選べる吸音パネル、オフィスのデザインと機能の両立
- 6.吸音パネル施工事例
- まとめ|”吸音”間仕切りで、気になるオフィスの音を軽減!
近年、働く環境が従業員の生産性や満足度に与える影響は、企業の経営課題として広く認識されるようになってきました。
特に「WELL認証」のように、働く人の健康や快適性、ウェルネスの観点からオフィス環境を評価する基準が注目されており、快適なオフィスづくりが求められています。WELL認証とは、建物やオフィス空間がどれだけ人の健康や快適さに配慮しているかを評価する国際的な基準であり、音環境への取り組みもその重要な要素の一つです。
中でも見落とされがちなのが「音環境」です。音は遮断できず、常に私たちの耳から入り込んできます。そのため、不快な音や騒音は、知らず知らずのうちに心と身体にストレスを与え、生産性や集中力の低下につながります。
そもそも「音」とは、物質中を振動(波)が伝わっていく現象です。振動は、物体の周りにある空気を押し出し、圧縮します。この圧縮された空気の濃い部分を、隣の空気がさらに押し出します。このように、順々に空気の濃い部分と薄い部分が発生し、それが波となって伝わる現象を「音」といい、圧力の変化の波のことを「音波」といいます。音は空気を伝って私たちの耳に届きます。
発せられた音が床や壁、天井等の反射面にぶつかって返ってきて、さらに進んでまた反射面にぶつかる、ということが繰り返し発生します。このように、反射してから届いた音は「反響音」と呼ばれます。音は1秒間に約340mもの速さで進むため、直接届いた音と反響して届いた音の時間差はごくわずかですが、その重なりが聞き取りづらさや不快感の原因となります。
間仕切.jpを運営するアイピック株式会社では、こうした音環境に着目し、快適なオフィスづくりをサポートするために「吸音パネル」を開発・製造、パーテーション設置とともにご提案してしております。今回は、内装業者様やオフィス運用コンサルティング事業者様からよくいただく疑問やお問い合わせにお応えする形で、吸音パネルの特徴と施工ポイントをご紹介します。
1.オフィスの音の問題とその種類とは?
「見えない音のストレスの正体」
オフィスには、目には見えない「音の問題」が多く潜んでいます。具体的には以下のような種類があります。
・電話や会話の音漏れ
・WEB会議の音が隣席まで聞こえる
・複合機やサーバーの稼働音
・壁超しやオープンオフィスの声の伝わり
・会議室内での残響や反響音
・空調や外部の環境騒音
これらの音の問題は、集中力の低下だけでなく、ストレスや疲労感を引き起こし、従業員のパフォーマンスや職場満足度を大きく損ないます。企業の印象や、来客時の快適性にも影響するため、内装施工業者様やオフィス運用コンサルティング事業者様からも、クライアントからの要望を解決するたためのご相談が寄せられております。
2.オフィスワーカーが実際に困っている音の悩みと発生場所
現場の声をもとに、オフィス内でよく見られる具体的な音の悩みと、問題が発生しやすい場所を整理します。
【よくある悩み】
・集中したいのに周囲の話し声が気になる
・WEB会議中、外部の雑音でモニター越しの相手の声が聞き取りにくい。それが原因でこちらの声も大きくなってしまう。
・会議室内で声が響き、聞き取りづらい
・リフレッシュスペースの音が業務エリアに漏れる ・静音ブースの外部音が遮断できない
・ガラス間仕切り越しの反響が気になる ・コピー機やプリンターの音が耳障り
【問題発生しやすい場所】
・オープンオフィスの執務エリア
・WEB会議ブース、集中作業スペース
・会議室や打合せスペース
・リフレッシュルーム、カフェコーナー
・通路やエントランス周辺
このように、オフィスの至る所で音の問題が発生しており、快適な音環境の整備は欠かせません。
3.なぜ「吸音パネル」がオフィスの音問題解決に選ばれているのか?
多くの企業が音環境対策として採用しているのが「吸音パネル」です。
間仕切.jpにも、吸音パネルに関するお問い合わせが増加しています。その理由は以下の通りです。
・大規模な工事不要、簡単設置が可能
・見た目のデザイン性と機能性を両立
・部分的な音対策にも有効
・施工型パーティションと併用することで高い効果
・働く環境全体の快適性向上に貢献
・SDGsやWELL認証取得にもプラス評価
特に、アイピックの「マグネットタイプ吸音パネル」は、施工型パーティションの鋼板パネルに直接貼り付けられ、レイアウト変更時にも柔軟に設置変え対応できる点が好評です。
4.「施工性」と「効果」を兼ね備えた吸音パネル、設置のポイントとは?
吸音パネルは、設置位置や施工方法によって効果が大きく左右されます。
快適な音環境づくりのためには、以下のポイントを押さえた設置が重要です。
【効果的な設置ポイント】
・音源(話し声、機械音)に近く位置と高さに配置する
・対面配置で音の反射を抑制する
・空間ごとに適した製品を選定する
吸音材を効果的に活用するためには、設置場所の選定が重要です。部屋には音が反射しやすい「反射面」があり、特に硬い壁、床、天井は音をはね返し、エコーや反響の原因となります。こうした特性を理解し、以下のような場所に吸音材を配置することで、音響環境を大きく改善できます。
壁面に設置
まず、壁面は最も効果的な設置場所のひとつです。特に、パーティションの鋼板パネルやガラスパーティションのような硬質な壁面は音を反射するため、吸音パネルを配置するだけで反射音を抑え、響きの少ない快適な空間が実現します。
オフィスや会議室などの室内では、私たちが発する声や音は空間内の壁・天井・床といった面にぶつかり、反射を繰り返します。この反射した音が重なり合うことで「反響音」や「残響音」が発生し、結果として声が聞き取りづらくなったり、音が響きすぎて不快に感じたりする現象が起こります。
特に、壁や天井が硬く平らな素材の場合、音のエネルギーは効率よく跳ね返され、空間内を何度も行き来するため、反響が強くなります。こうした音の問題は、話し声の明瞭さを損ねるだけでなく、会話の内容が伝わりにくくなる原因にもなります。さらに、複数人が同時に話す場面では、音が混ざり合い、聞き取りや集中の妨げになることも少なくありません。
このような反響音の問題を軽減する有効な対策が、吸音パネルの設置です。中でも「顔の高さ」に吸音パネルを配置することが推奨されているのには、合理的な理由があります。
人の声は、主に口から前方へと放射状に広がります。特に、会話や打ち合わせの場面では、着座した状態での声が、自然と耳の高さ・顔の高さの範囲を中心に広がります。この高さの位置から発せられた音は、壁面に到達した後、反射して再び耳に届くため、音の明瞭さに直接的な影響を与えます。
つまり、声が壁に当たって反射する「経路」と、耳に戻ってくる「経路」を考えた場合、顔の高さに設置された吸音パネルが、最も効率よく反射音を吸収し、不要な響きや残響を抑えてくれるのです。
さらに、顔の高さの範囲は、一般的に着座時の会話だけでなく、立ち話や簡易的なミーティング時の音の広がりにも対応できます。このため、会議室だけでなく、執務エリアや集中スペースにおいても、効果的な音環境づくりが期待できます。
ガラス間仕切りや硬質なパーティション面が多いオフィスでは、こうした吸音対策を施すことで、空間全体の音のバランスが整い、より快適で集中しやすい環境を実現できます。吸音パネルは、見た目のデザイン性を損なうことなく、効果的な位置に設置することが重要なのです。
天井に設置
次に、天井面への設置も効果的です。オフィスでは天井からの反射音が室内全体に広がるケースが多く、天井用の吸音パネルや吸音ルーバーを活用することで、空間全体の音のバランスを整えられます。
さらに、コーナー部分や壁と天井の境界部分も見落とせません。これらの箇所は音が集まりやすいため、適切に吸音材を配置することで、残響音やこもり音の軽減につながります。
音源付近に設置
また、音源の近くへの設置も有効です。たとえば、複合機やコピー機、電話機の周辺に吸音パネルを配置することで、機械音や話し声が広がるのを抑えることができます。
デスク上に設置
最後に、間仕切り内側やデスク周辺の壁面への設置もおすすめです。デスクエリアでの音の拡散を抑え、集中しやすい空間づくりに役立ちます。
このように、吸音材は設置場所の工夫次第で、その効果を最大限に引き出すことができます。
5.選べる吸音パネル、オフィスのデザインと機能の両立
アイピック株式会社では、用途や空間に合わせて選べる多彩な吸音パネルをご用意しています。代表的な2種類をご紹介します。
【高密度のフェルトで音問題を解決!ファブリックタイプ】

・ファブリックタイプで高い吸音性能を実現
・ナチュラルカラーで空間演出にも最適
・マグネット仕様なら手軽にピタっ、カンタンに移設可能
・会議室やワークブースにおすすめ
・貼り方の組み合わせ次第でインテリア風な意匠演出も可能
高密度のフェルトで音問題を解決!IPIC 吸音パネル 高密フェルト
【目を惹くルーバーデザイン!天然木ウォールタイプ】

・木目スリット状でデザイン性抜群
・壁面全体に施工し、上質な空間を演出
・エントランスやラウンジ、フリースペースに最適
・音環境改善と企業イメージ向上を同時に実現
おしゃれな木ルーバー!IPIC 吸音ウォールパネル Komorebi コモレビ
6.吸音パネル施工事例
近年では、リサイクル素材や環境配慮型製品も増えており、SDGsやWELL認証に対応したオフィスづくりにも貢献できます。



音の問題を根本から改善したい場合は、こうした設置位置の工夫を前提に、専門業者による設計と施工をおすすめします。アイピックでは、こうした音響のメカニズムを考慮し、最適な吸音パネルのご提案と設置をサポートしています。
まとめ|”吸音”間仕切りで、気になるオフィスの音を軽減!
音は目に見えず、放置されがちな課題ですが、オフィスの音環境を整えることは、働きやすさや生産性、企業イメージの向上に直結します。吸音パネルは手軽に導入できる一方、最適な設置には専門知識が必要です。
アイピックでは、施工型パーティションとの相性を活かした吸音パネルを、現地調査から設置・施工まで一貫してご提案しています。オフィスの音の問題でお困りの施工業者様、オフィス運用コンサルティング事業者様は、ぜひ間仕切.jpにご相談ください。
クライアントが求める音の問題解決で、オフィスの価値と働きやすさを高めましょう。
お問い合わせ・資料請求は、お気軽にどうぞ。

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