目次
- 1.スタッドとは
- 2.スタッドには2種類ある
- 3.公共建築工事標準仕様書に準じた工事が必要なケース
- 4.角型スタッドとC型スタッドの使い分け
- 5.スタッドを使った内装工事の工程
- 6.パーティションを使った内装工事もおすすめ
- 6.内装の間仕切り工事を検討しているなら間仕切.jp
内装工事を行う際の、スタッドを使用したLGS(軽量鉄骨)工法。具体的な工事の工程や特徴には、どのようなポイントがあるのでしょうか。
本記事では、建築で使用するスタッドを調べている方に向けて、スタッドの種類や使い分けの方法、スタッドを使用した内装工事の工程などを詳しく紹介します。パーティション設置との比較も、本記事を読んで参考にしてください。
1.スタッドとは
スタッドとは、LGS(軽量鉄骨)の間柱材で、建築現場で重要な役割を果たすパーツの一つです。
鉄板を曲げたような形状をしており、間仕切り壁や天井の下地に使用されるのが一般的です。施工業者がスタッドを設置した上に石こうボードを張り付けることで、オフィス内に壁が完成します。
建築にスタッドが使用される理由
建築にスタッドが使用される主な理由に、建物の機能性と安全性を高められる点が挙げられます。
スタッドは、建築物の主要構造部ではなく、間仕切り壁の補強に特化したパーツです。建設業者は、木造住宅や軽量鉄骨造、鉄筋コンクリートなど、さまざまな構造の建物にスタッドを活用しています。
また壁に棚を設置する際、石こうボードだけでは十分な強度が得られません。しかし、スタッドにくぎやねじを打ち込むと、安全で堅固な棚の取り付けが可能になります。これが、建築現場でスタッドが活用されている理由の一つです。
他にも、溶接してスタッドを取り付けると、鉄骨ブレースとの一体化が図れるため、建物の耐震性を高め、安全性への貢献が期待できます。
このようにスタッドは、さまざまな理由とその機能性から、建築の現場で重宝されています。
2.スタッドには2種類ある
一般的に、スタッドの種類は角形とC型の2種類です。ここでは、それぞれのスタッドの特徴を見ていきましょう。
角型スタッド
角形スタッドは、経済性と施工性に優れているパーツです。施工現場の天井と床にランナーを固定してスタッドを差し込んだら、ビスで固定して使用します。
一般的に、角形スタッドは後述するC型スタッドと比べるとコストが安く、施工手順も少ないのが特徴です。豊富なサイズバリエーションがあるため、現場のニーズに適した製品を選択できます。また電気工事を行う際は、壁や天井内の隠ぺい配線を効率的に行うことができるのも角形スタッドを使用するメリットの一つです。
角形スタッドはJIS規格品ではないため、民間の工事に使用されることが多く、公共工事では使用できないケースもあるので注意が必要です。
C型スタッド
C型スタッドは、JIS規格品として建築業界で高い信頼を得ているパーツです。天井と床にランナーやビス、スペーサーや振れ止めなどを使用して施工するため、角型よりも作業時間を要します。
またC型スタッドは、国家規格による厳格な品質基準を持っているので、品質やその効果への信頼が厚く、公共施設や大規模建築物の施工に欠かせないパーツの一つです。
3.公共建築工事標準仕様書に準じた工事が必要なケース
一般的に、公共工事には国土交通省が定める「公共建築工事標準仕様書」が必要です。施工業者は、この仕様書に基づいて使用するパーツや工法を選定しています。
この仕様書に基づいたスタッド工事では、「振れ止め」と「スペーサー」の使用が義務付けられています。そのため、施工業者は規定を遵守し、適切な建材の選択を行うことが求められるのも大きな特徴です。
※参考:国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版」.(参照2024-12-17)
JIS規格品のスタッド
国家規格のJIS規格品スタッドには、主に以下の5種があります。その種類や許容高さなどは、以下の通りです。
種類(形) | スタッド(mm) | 許容高さ(m) |
50形 | 50×45×0.8 | 2.7 |
65形 | 65×45×0.8 | 4.0 |
75形 | 75×45×0.8 | 4.0 |
90形 | 95×45×0.8 | 4.5 |
100形 | 100×45×0.8 | 4.5 |
※参考:三洋工業.「SICS JIS企画品」. (参照:2024-11-21).
4.角型スタッドとC型スタッドの使い分け
建築現場では、角型スタッドとC型スタッドを適切に使い分けています。施工業者が使い分けを判断する主なポイントは、工期とコスト、要求される品質基準です。
例えば、民間工事の場合は角型スタッドが優位性を持っています。これは、設置する工程の少なさとパーツの安さから、工期短縮とコスト削減を実現できるためです。またサイズの豊富さや配線作業のしやすさも、実際に施工を行うスタッフの作業効率向上や生産性向上につながりやすいでしょう。
一方、JIS規格品のC型スタッドは強度面で優れているため、公共工事など高い品質基準が求められる現場で使用されています。また大掛かりな大工工事では、枠の取り付けが簡単なC型スタッドが使用されるケースも少なくありません。
このように、施工業者は両者の特徴を理解して、施工現場で要求される基準に応じて使い分けを行っています。
5.スタッドを使った内装工事の工程
スタッドを使った内装工事の工程には、どのようなステップがあるのでしょうか。ここでは、基本的なスタッドを使った内装工事の4つの工程を見ていきましょう。
工程1:LGSを設置する
最初の工程では、壁や天井の下地となるLGSを設置します。LGSの設置に当たり、まず行うのは、設置位置の目印を付ける「墨出し」です。
次に目印を元にランナーを固定し、続いてスペーサー、スタッド、振り止めの順で設置。スタッドは壁の高さに合わせて切断しますが、上部ランナーから10mm以下の余裕を持たせるのがポイントです。
C型スタッドを使用する場合、スペーサーと振れ止めが必要となります。スペーサーとはC型スタッドの強度を補強して、振れ止めをスタッドに固定するパーツで、振れ止めは、スタッドを連結し、揺れを防止するパーツです。
近年、施工業者はコストと耐久性を重視して、シロアリや腐食の心配がないLGS下地の採用を増やしています。そのためLGS工法は、木材建築に代わる現代の標準的な建築手法といえるでしょう。
工程2:石こうボードを張り付ける
LGSの設置が完了したら、石こうボードの張り付けを行います。施工業者は、スタッド部分に石こうボードを正確に配置し、ビスで固定していきます。
この工程で重要なのは、内部の環境対策です。例えば、壁や天井の空間にグラスウールを設置すると、結露防止や断熱性能の向上を図れます。この方法で居住空間の壁を施工すると、冬でも暖かく快適な生活が送れたり、暖房効率が上がったりするなど、生活の質の向上を狙った施工も可能になります。
工程3:配線を行う
次の工程は、LNAケーブルや電気などの配線です。
現場や作業内容によって流れは異なりますが、一般的に、施工業者はLGSの設置後、壁や天井の内部配線を先に行います。その後に石こうボードの張り付けを行い、最後にコンセントやスイッチの取り付けに必要な開口を設けたら完了です。
工程4:塗装やクロスで仕上げる
最後の工程では、指定された方法に基づいて、石こうボードの表面を塗装やクロスで仕上げていきます。
中でもクロスによる仕上げは、デザインや機能性が豊富で選択肢の広さから人気があります。例えば、消臭、防カビ、抗菌などの機能を持つクロスなど、仕上げたい空間に適した素材を選びやすいのも特徴です。
一方、塗装仕上げは、独特の質感を実現できます。塗装技術を持つ職人が直接壁に塗装仕上げを施すため、上質で特徴的な壁面を作り出せるでしょう。
6.パーティションを使った内装工事もおすすめ
オフィスの部屋の増設工事を検討している方には、パーティションを使った間仕切り工事もおすすめです。
前述の通り、LGSは強度と耐震性に優れた工法ですが、施工には1週間〜10日程度の工期が必要です。またオフィス退去時には、原状回復のための大掛かりな解体作業や、産業廃棄物処理のコストを考慮する必要があります。
一方、パーティション設置であれば、施工業者は、パーティションのパネルを現地で組み立てるだけなので、1~2日の短工期で施工を実現できます。
さらにパーティションには、防音性や抗菌性などさまざまな機能を備えたパネルがあることも特徴です。オフィスの用途に応じて、複数の色や機能のパーティションを自由に組み合わせられるため、オリジナル性の高い空間を実現できます。組み合わせにこだわって、企業カラーや理念などをデザインに反映するのもおすすめです。
6.内装の間仕切り工事を検討しているなら間仕切.jp
オフィスの施工工事に使用されるスタッドには、一般的に角形とC型の2種類のスタッドがあります。どちらのスタッドを選ぶ際も、施工工事の内容や求められている品質に基づいたスタッドの選択が大切です。
しかし、スタッドを使用した工事では、施工期間が長いことやコストが割高になること、オフィス退去時の原状回復にかかる手間が多いことなどが懸念されます。コストを抑え短期間の工期でオフィスに部屋や壁の増設を行いたい方は、間仕切.jpにご相談ください。
間仕切.jpでは、オフィスなど内装間仕切りの施工工事や、退去後の原状回復工事などに精通したスタッフが、お客さまの理想のオフィス作りをお手伝いします。短い工期しか設けられない場合や予算が限られている場合でも、お客さまのニーズを反映した理想の空間をご提案します。オフィスや工場、倉庫などで内装工事を検討されている方は、ぜひお問い合わせください。
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