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 オフィス環境は、働く人々の健康と生産性、そして創造性に大きな影響を与えます。

その中で、自然との共生を担う「グリーンオフィス」は、現代のオフィスデザインにおいて注目のテーマ1つです。内装プランナーの視点から、オフィス緑化の有効性について「バイオフィリア」という概念から、ご紹介いたします。

1. バイオフィリアとバイオフィリックデザイン

「バイオフィリア(Biophilia)」とは、ギリシャ語の「バイオ(生命)」と「フィリア(愛)」からなる造語であり、人間には自然生物とのつながりを求める本能的な欲求があるという概念です。

都市部で働く現代人は、日常生活において自然との接触が減少しております、その結果、ストレスや心身の不調を驚くことが多くなっています。バイオフィリアの考え方によれば、自然と感動に合うことはストレスを軽減し、健康や幸福感を向上させる効果をもたらします。これを「バイオフィリア効果」と呼びます。

働く空間においてもバイオフィリアの考え方を取り入れた「バイオフィリックデザイン」が注目されています。水や石といった要素を利用することで、視覚的に自然を感じるだけでなく、五感に優しい癒しや活力を得ることができます。バイオフィリックデザインは、従業員のウェルネスを向上させるだけでなく、企業の生産性や創造性を引き出すための鍵となります。

2. オフィス環境の快適さ向上による生産性の向上

 オフィスに緑を取り入れることで、従業員の快適さが向上し、結果として生産性も向上することが多くの研究で示されています。

視覚的効果の他にも、オフィス内の空気を浄化し、温度や湿度を調整する役割も担います。植物がオフィス内に配置されていると、従業員はリラックスし、集中力が増します。その結果、仕事の効率が上がり、創造的なアイデアも生まれやすくなるというメリットがあります。取り入れることで従業員のストレスが軽減され、メンタルヘルスの改善にもつながります。 特に現代のようにデジタル機器に囲まれた環境では、緑の癒し効果がより一層重要視されています。

3. 健康的な職場環境の実現

 オフィス緑化は、従業員の健康にも大きな影響を与えます。 特に植物は、空気中の有害物質を吸収し、空気を浄化する役割を果たします。 これにより、従業員は清潔な空気の中で快適に働くことができ、呼吸器系の疾患やアレルギーのリスクを軽減できます。

また、植物が放出する酸素や、蒸散による湿度の調整がオフィスの空気環境を改善し、乾燥や不快感を軽減させます。 これは、長時間オフィスにいる従業員のために、特に冬場や乾燥した季節植物による自然の力を利用することで、従業員の健康と快適性をサポートすることが可能になります。

4. 持続可能なオフィスデザイン

 グリーンオフィスは、持続可能なデザインの為としても重要です。

都市部緑化を推進することは、カーボンフットプリントを削減させる努力として評価されています。例えば、屋上庭園や壁面緑化を採用することで、建物の断熱性能が向上し、冷暖房のエネルギー消費を削減することが可能です。また、自然光を取り入れるデザインは、人工照明の使用を減らし、電力の節約にも貢献します。

持続可能性を重視する企業にとって、オフィス緑化はエコフレンドリーなイメージを構築し、環境保護に積極的に積極的にいる姿勢をアピールする手段にもなります。が、その過程で従業員自身が植物をケアする機会を持つことで、自然とのつながりをより正しいことができます。

5.コミュニケーションの活性化とチームビルディング

 オフィスに自然を取り入れることは、従業員同士のコミュニケーションを活性化させる効果もあります。 自然豊かな共用スペースや休憩エリアは、リラックスした雰囲気を提供し、自然と会話が弾む場となります。 、チームビルディングにも有効であり、従業員同士が自然体で意見交換を行うことで、より深い信頼関係を築くことができます。

また、自然を感じるオフィス環境は、会議やブレインストーミングの場としても効果的です。創造力を刺激し、オープンなコミュニケーションを促進するために、プロジェクトの成功や新しいアイデアの創造に貢献します。植物を取り入れたは、硬直したビジネスの場に柔らかさと温かみのデザインをもたらし、組織全体のコミュニケーションの質を向上させます。

6.日常的な管理が難しい方には、フェイクグリーンがおすすめ

 手間をかけずにオフィスを緑化して快適な空間にしたいなら、フェイクグリーンもおすすめです。

近年、フェイクグリーンをオフィス施設や店舗に企業が増えてきています。以前は、フェイクグリーンは偽物にしか見えませんでしたが、各メーカーの努力や研究・改良が進んだ結果、葉の色や光沢、形状、大きさまで非常にリアルな造形が可能となり、本物ですの植物と見間違えるほど精巧に作られるようになりました。

進化したのは見た目だけではありません。光触媒技術を取り入れ、ニオイや有害物質の除去効果を狙ったもの、リサイクル原料を使ってSDGsに配慮したもの、UV加工により屋内外どちらでも使えるように改良されたものなどその技術は着々と発展を続けています。

このような本物と間違えられるほどのハイクオリティなフェイクグリーンのメリットは、お手入れ無しで手軽にグリーンを楽しめることです。水やりや植え替えといった日常的なメンテナンスが不要なため、虫が発生したり、植物が枯れる心配もありません。

また、フェイクグリーンには、配置方法のバリエーションも豊富であることが大きな魅力です。卓上や壁に飾ったりすることで、簡単にオフィスにグリーンを加えることができます。床には人工芝を敷くこともアイディアの1つで、 休憩室やリフレッシュスペース、コロナ禍での導入例が増えたオフィスのフィットネススペースに採用されたりしています。会議室には、ウォールグリーンを設置する方法もあります。植物で壁全体を眺めるグリーンウォールは、スタイリッシュなインテリアとしてインパクトを与え、来客者インパクトを与えることができます。

フェイクグリーンであれば、メンテナンスの手間が掛からないため、そのメリットを最大限に生かせます。 業務の緊張をほぐし、社内に明るくさや落ち着き、癒しをもたらすことで、リアルな観葉植物と同様にリフレッシュ効果が期待できます。

7.まとめ

 オフィスの緑化は、従業員の健康やウェルネス、生産性、そして企業全体の持続可能な成長に資する有効な手段です。

特にバイオフィリアとバイオフィリックデザインの有用性は、現代のオフィスにおいてますます注目されています。グリーンを取り入れたデザインは、ただの装飾にとどまらず、働く人々の幸福感や生産性を引き出し、企業にとっても持続可能な成長を実現する基盤になりうります。

現代のオフィスデザインをはじめとした働く空間には、「働きがい」や「快適性」をはじめとした、ES(=従業員の満足度)への貢献もその役目として求められています。企業の継続と事業継続に直結する従業員という、「人的資源の確保や定着」と密接な関係が、オフィスデザインにはあります。

グリーンオフィスの推進は、従業員の健康と企業の競争力を高めるための投資であり、未来を見据えたサステナブルな選択肢であるという側面からも、戦略的に整備・提供することこそが、現代の企業経営者に求められる重要な役割であり責務であると言えるでしょう。

間仕切.jpでは、環境ソリューションとして、グリーニングパーティションの設計施工で、『戦略的な企業の働く空間創り』に貢献いたします。

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